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アジア人初のプロボクシング元世界バンダム級主要4団体統一王者、井上尚弥(30・大橋ジム)がWBC,WBOスーパーバンタム級王者のスティーブン・フルトン(29・米国)に挑戦する一戦が7月25日東京・有明アリーナで行われる。試合を前に、大橋ジムの大橋秀行会長がJAPAN Forwardの取材に応じ、「過去一番、気合が入っている」という試合について語った。
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Q(JF):フルトン戦のポイントは?
A(大橋会長):「距離だね。唯一、リーチを活かして長い距離で(井上尚が近くに)入れない展開となると苦戦するが、フルトンは12ラウンドもたないと思う。井上尚に距離をつぶされる戦いとなる、接近戦で自分の距離となれば、スピードとパワーが違う」
Q:踏み込みは入り方の練習はしているのか?
A:「完璧に練習している。またクリンチも、井上尚はもともと体幹が強いので、クリンチされても押しつぶされない。」
Q:今回ラウンドごとに陣営で採点をつけると聞いているが、それはフルトンがポイントを取りにくるためか。
A:「父である真吾トレーナーの提案で客観的な採点を行う。井上尚は、ジャブの刺し合いになっても負けないし、長い距離でもテクニックがずば抜けているから、全然いける。」
Q:初めての黒人選手と対戦となる、対策は?
A:「今回、メキシコ人のスパーリングパートナーを2人呼んで対策をした」
Q:1階級上げたことでパンチの威力など不安はあるか?
A:「全然問題ない。井上尚は、スーパーバンタムがベストだと思う」
Q:久しぶりに青コーナーの井上尚弥となるが。
A:「WBSSバンタム級のIBFのロドリゲス戦でも青コーナーを獲得した。青コーナーの井上尚は凄まじい。チャンピオンは守りに回ってしまう、青
コーナーで挑戦者の井上尚は、性格にも合っているし、私も好きだ。」
Q:勝てば、マーロンタパレスとの統一戦となるのか。
A:試合が終わってから考えるので、現時点では未定。
Q:フェザー級も視野に入るが。
A:今は、スーパーバンタムがベストだと思っている。
Q:階級を上げれば、ジャーボンテイ・デービスとの一戦などもあるのか?
A:「そういう戦いも面白い。デービスがバチンと来るところと井上尚があたるのは、夢のある戦いになる。それがボクシングの面白さだと思う。」
戦績は、井上尚弥が24戦24勝21KO、フルトンが21戦21勝8KOで、全勝対決となる。井上尚弥が勝てば、4階級制覇となる。まもなく、「過去一番、気合が入っている」というモンスターとフルトンの戦いの幕が開く。
筆者:佐藤新